米国 ロマリンダ大学Post-Professional Doctor of Physical Therapy course (prior master’s)在学中の須賀康平先生をお招きして、安全に介入を行うためのメディカルスクリーニングや腰痛の治療技術、筋膜(Fascia)の観点からのお話をしていただくことになりました。
医学は進歩し続けていますので、いつも時代遅れにならないように勉強を続ける必要があります。
また、日本の教育ではなかなか勉強できないスクリーニングのお話もありますので、専門家の方はこの機会に一緒に勉強しましょう!

筋膜勉強会

腰痛症例デモで考える:スクリーニングから始める筋膜Fasciaと問診とエビデンス~最初から痛みがある場所を触ってしまっていませんか?~

【セミナーの目的】
訪問リハビリ、トレーナやジムでの活動、自費リハビリなどの現場で活動していると「この症状なんか変?」という場面に出会うこともあるかもしれません。
腰痛でお悩みの方がいて、もしその原因が内臓自体の問題だったら、いくら筋筋膜に介入しても、運動療法を行っても、心理社会的な面にアプローチしても効果は一向に現れません。
それどころか「全然効かないね…」と言われてしまうことや、病状が進行してしまうことも。
症状を見た時にあなたが異変に気が付くことができれば、すぐに病院を受診してもらうことでクライアントの危険な状態を回避できるかもしれません。
まずはセラピストにとっても、クライアントにとっても安全を確保した中で活動を開始されるべきです。そのためにどうやって判断をすればいいのかを理解していただきます。

その上で、いよいよ介入です。
術後や慢性痛の有無に関わらず、痛みがある方に対して、まず痛い部位周辺を触って「どの組織が硬いか?」を判断している。
けれど、いつも思うような結果を出すことができていない…
ということはありませんか?

そんな悩みのある方に、筋膜Fasciaの徒手療法、エビデンスの考え方、神経科学、運動療法について症例を通じてその介入・応用方法を提示し、痛みを抱えた方への対応力をあげていただくことを目的にしています。

【講義概要】
まず理学療法が適応ではないサインはどんなものか?メディカルスクリーニングを知っていただいて、安全に介入に進んでもらいたいと思っています。
筋膜Fasciaの技術と他のエビデンスは折り合いが悪いことが多いと考えています。
なぜかというと筋膜Fasciaで従来考えていた考えでは対応できない変化を起こす力があることを経験しているからです。
例えば、膝前面痛でスクワットの方法をバイオメカニクス的に負荷の低い動作に関して股関節を含めて修正。その後に、膝周りの筋の張りを取って疼痛部位の負荷を明らかに軽減しても痛みが同じ。といった例があります。こんな時に昔の肺の手術部位の筋膜Fasciaをほぐしていくと痛みが大きく変化する、といったことを経験します。
筋膜Fasciaにおけるアジア初の国際臨床認定ライセンスは病院勤務時代に獲得しています。よって、医師の指示に沿ってまたは相談して、痛みに関する詳細な問診と運動療法の処方を併せて筋膜Fasciaへの介入を実施していました。
痛みに関しては脳から来ているということもよく言われますが、具体的に腰痛の方の指示が来た時にどうするか?筋膜Fasciaを問診した上でどう加えるのか?という具体的なところをデモとスライドを用いながら提案していきます。

【プログラム】
・仮想の腰痛症例でのディスカッション
仮想の腰痛症例役を準備して、問診、痛み、検査、介入についてそれぞれの部分について解説およびディスカッションを実施していきます。
 実際に腰痛の方で希望者がいらっしゃればデモ患者さんになっていただきます。

後半
【座学】
<メディカルスクリーニング>
・セラピストが知っているとなぜ良いか?
・Fascial symptomと内臓の症状との関連
・インタビューの重要性
・エビデンスレベルの段階
・感度、特異度と検査の重要性
・筋膜Fasciaを交えた症例の共有

【実技】
<メディカルスクリーニング実技>
・Quadrantsの説明
・腎結石と腰痛
・打診と聴診器を使った下肢骨折の鑑別
・腹部大動脈瘤 等

・腰痛の検査 
 P-A test
Prone instability test
 神経伸張テスト

・腰痛への介入
 マニピュレーション(スラストテクニック)
preference direction exercise
神経滑走-ex
腹横筋+大殿筋-ex

・誰でも使える筋膜Fasciaへの介入:ストレッチ再考  
-古武術の考え方を使った組織・対象者に抵抗されない触り方
-狙った組織だけをクリープ現象で伸ばす練習
※クリープ現象:非常に穏やかな伸長でも組織が伸びる性質

*内容は予定で、症例デモの際にディスカッションの際に内容を調整していきます。

【講師の須賀先生よりメッセージ】
・人工股関節術直後の離床時に痛みが減じた症例
・画像上再発した腰椎椎間板ヘルニアの下肢症状が腹部の筋膜 
 Fasciaへの介入で激減した症例
・SLRもできないような骨盤痛が視覚と触覚を使った簡単な運動療法で激減した症例
など、難渋しやすいケースでもしっかりと問診をすれば結果を再現できる可能性が高いため、セミナー後はそれが出来るようになっていていただきたいと考えています。 当日のデモは腰痛の方を予定しております。
ご興味がありましたら、是非ご参加いただけますと幸いです。

【講師プロフィール】

須賀 康平先生  Physical Conditioning IKI (イキ) 代表

米国 ロマリンダ大学Post-Professional Doctor of Physical Therapy course (prior master’s)在学中

《資格》
理学療法士
理学療法学修士
筋膜マニピュレーションⓇ認定セラピスト
[ CERTIFIED FASCIAL MANIPULATIONⓇ SPESIALIST ]

《職歴・学歴》
平成21~30年 済生会山形済生病院 理学療法士
平成25年 山形県立保健医療大学大学院保健医療学研究科保健医療学専攻修士課程修了
令和1年9月~ 米国 ロマリンダ大学Post-Professional Doctor of Physical Therapy course (prior master’s)

《臨床・活動経歴》
 下肢・体幹の整形外科領域の術後リハビリテーション、外来はスポーツおよび痛みを中心に担当. 中枢神経疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、がん術後等のリハビリテーションにも従事経験あり.
 得意分野は「下肢・体幹の整形外科領域」、「足部、足関節、膝関節のバイオメカニクス」、「下肢痛に対する足底板・インソール
筋膜徒手療法」.
 
<査読委員>
・山形理学療法学 
・The Journal of Physical Therapy Science

<通訳>
・Dr. Margaret Schenkman (コロラド大学 理学療法学科 学科長) 来日講演
 Role of Physical Therapy in Parkinson’s Disease 2017年5月15日

・Achieving High Quality Research in Physical Therapy 2017年5月16日

・WCPT2015シンガポール 腰痛シンポジウム チャリティー通訳
 2018年4月13日(東京都)
 2018年6月8日(東京都)
 2018年6月11日(宮城県)
 2018年7月14日(北海道)
 2018年7月21日(愛知県)
 2018年9月21日(長野県)
(寄付先 みちのく未来基金 総額約20万円)

・筋膜マニピュレーション国際コース
 level Ⅱ 2018年8月21-26日
 level Ⅲ 2018年9月6-12日

<論文・執筆>
論文 (筆頭のみ)
1. 健常者に対する腹直筋電気刺激が咳嗽力に及ぼす影響-寝たきり高齢者を想定して―, 山形県立保健医療大学学士論文, 2009
2. 須賀康平, 前十字靱帯再建術後患者に対するインソール装着が前十字靱帯損傷のリスクに与える効果-矢状面を中心とした運動学および力的検討-, 山形県立保健医療大学大学院修士論文, 2013
3. 須賀康平, 踵骨外側の足底に対するテープ貼付は歩行速度を変えるか, 山形理学療法学, 9, pp22-24, 2012
4. 須賀康平, 術後下肢体幹の全弛緩を経て, T字杖独歩で自宅退院に至った後縦靱帯骨化症・腰部脊柱管狭窄症合併症例~早期離床・早期歩行アプローチを行った経過~, 山形理学療法学, 7, pp40-43, 2010

執筆
1. 舟波真一編著, 須賀康平(第11章ロッカーファンクション, 第12章感覚入力位置特異性), 運動の成り立ちとは何か,2014年5月
2. 須賀康平, WCPT Congressに参加して-世界理学療法連盟学会2015レポート-, 月刊スポーツメディスン, 2015年6月号, 通巻171号
3. 福林 徹, 他監修,須賀康平 (第2章外反捻挫と腓骨骨折 6. 治療・予防, 足関節疾患のリハビリテーションの科学的基礎 (Sports Physical Therapy Seminar Series) , 2017年3月
4. 福林 徹, 他監修,櫻井佳宏, 須賀康平 (共著) (第3章腰椎疾患1 腰椎分離・すべり症(成長期・成人)・椎間関節障害 12. 椎間関節障害 (Sports Physical Therapy Seminar Series) , 2017年9月
5. 片寄, 正樹監修, 須賀康平(第4章機能障害別ケーススタディ 2 足関節背屈可動性障害②), 足部・足関節 理学療法マネジメント, 2018年3月
6. 須賀 康平, 渡邊 慎吾, 足部・足関節のClinical Prediction Rule, 徒手理学療法18(2): p56-64 2018年11月

<翻訳>
・Facebook page「解剖学&理学療法学」代表
https://www.facebook.com/anatomyphysiotherapy.jp/?fref=ts
・翻訳元 Anatomy & Physiotherapy
https://www.facebook.com/anatomyphysiotherapy/?fref=ts

<学会発表 (国際学会)>
1. Suga K, Kanzaki H, Fukushima S, Iwata Y, Inoue K, Urayama I, Effects of wearing insoles on biomechanical injury risks for patients who have undergone ACL reconstruction: emphasizing the sagittal plane. WCPT Congress, May. 2015 in Singapore.
2. Suga K, Fukushima S, The effects of biomechanical intervention for a patient who has residual knee pain for 9 months after anterior cruciate ligament reconstruction with gracilis autograft: a single case study. SITEMISH, Mar. 2016 in Fukushima, Japan.

<学会発表 (国内)>(筆頭のみ)
1. 須賀康平, 伊橋光二, 健常者に対する腹直筋電気刺激が咳嗽力に及ぼす影響-寝たきり高齢者を想定して-, 第44回日本理学療法学術大会, 2009年5月
2. 須賀康平, 櫻井佳宏, 福島重宣, 両側同時TKA試行後患者の床からの立ち上がりの自立度と要因の検討, 東日本整形災害外科学会, 2010年9月
3. 須賀康平, 神先秀人, 前十字靱帯再建術後患者の着地動作中における矢状面運動学・運動力学に後足部過剰回内防止インソールが与える影響, 第48回日本理学療法学術大会, 2013年5月

<主な研修会での講師>
1. 公益事業推進部部内スポーツ勉強会「足部とインソール」2013年9月 (山形県)
2. 第11回SPTS 外反捻挫+腓骨骨折 治療と予防セクションレビュアー, 2015年3月 (神奈川県)
3. 諏訪湖リハビリテーション研究会「英語論文の読み方から構築する臨床展開の土台」2015年10月(長野県)
4. TRIGGERセミナー「マニュアルセラピーを輝かせるための英語論文の読み方」2016年3月(東京都)
5. 筋・筋膜アプローチ研究会岐阜支部「英語論文の読み方から構築する臨床展開の土台」2016年4月(岐阜県)
6. 埼玉臨床研究会「治すために使うEvidence~腰痛を例に1から基礎を学ぶ~」2016年5月 (埼玉県)
7. BiNI COMPLEX JAPAN「明日からどう使う?足部の知識~臨床はトライ&エラーの連続、無視できない足部の存在~; 足底板のエビデンス、足部と肩関節の関係を担当」 2016年12月 (長野県)
8. 東北文教大学「怪我予防と動き作り講習会 動ける体!理学療法士が考える怪我予防とパフォーマンス」2017年7月 (山形県)
9. 山形県立保健医療大学同窓会講演「話しながら学ぶ腰痛理学療法~アートとエビデンスの統合~」
2017年8月 (山形県)
10. 仙台ルーツ勉強会「徒手的介入を輝かせる英語論文の読み方in仙台」2018年3月(宮城県)
11. 花畑リハセミナー「話しながら学ぶ英語論文の読み方~人をみる包括的な腰痛理学療法へ~ in 札幌」2018年7月 
12. 花畑リハセミナー「セラピストが働きながら英語を学ぶ方法 in 札幌」2018年7月
13. SHUHA-Reセミナー「臨床における結果って何?-足部・足関節におけるCPRを中心に-」 2018年7月
14. 福島県わたり病院セミナー「臨床における結果って何?-足部・足関節におけるCPRを中心に-」 2018年8月
15. Reboot Lifeセミナー「症例デモで考える筋膜Fasciaと問診とエビデンス ~最初から痛みがある場所を触ってしまっていませんか?~」2019年7月

その他、フィリピンやインドネシアでの国際講演、国際ミーティングへの参加などを通して研鑽されている.

【開催日時】
2019.12.20(金) 13:00~19:00
12.21(土) 9:00~17:00
終了後には懇親会も予定していますのでご参加ください

【場所】
Physical management Lab.Roots
宮城県仙台市青葉区広瀬町3-23 レーベンス広瀬101

【定員】
10名

【参加資格】
痛みを持つクライアントに対して施術や運動指導に従事している方

なお、内容は理学療法士が学んできた、または学ぶべき領域に関することが中心となります.もちろん、上記のお仕事に従事されている方に広くご活用いただける内容となりますが、理学療法士以外の方はご自身のご興味とずれる可能性をご了承の上お申し込みください。

【参加費】
33,000円(税込)

【割引制度】
Facebook,Instagram,Twitterで申し込み後にコメント付きで記事をシェアしていただくと、受講費をシェア1回につき1,000円引きいたします。3回までOKです!
シェア後はご連絡いただき確認できたところで割引をします。
方法は申し込み後にお伝えしていきます。

【申し込み方法】
下記必要事項をご入力の上、メールにてお申込みください。
詳細は折り返しご連絡致します。
お申込み先アドレス:yssaku0☆gmail.com ☆を@に変えてご利用ください。
件名:ルーツ勉強会
①氏名(ふりがな)
②経験年数◯年目
③所属
④連絡先:メールアドレスと電話番号
⑤割引制度使用希望 有・無
⑥懇親会の出欠 参加または不参加
*迷惑メールボックスのご確認、上記アドレスの受信設定をお願いいたします。

《キャンセルポリシー》
・お申し込み後のキャンセルにつきましては、主催者都合以外のいかなる理由であっても、受け付けることはできません。
・代理出席のご相談は随時受け付けていますので、お問い合わせアドレスへご連絡ください。
・主催者都合による中止の連絡は決定した時点でメール、または電話にてご連絡いたします。