インソール(中敷き)はみなさん靴の中に入っていて使っているのではないかと思います。

普通はほぼ平らなものですね。

矯正をしているタイプのものを足底板と呼んだりします。

そんなインソールですが、オーダーメイドで作られて使っていますという方もいらっしゃいますし、私も使っております。

形が出来上がっているような既製品のタイプのインソールも沢山ありますね。

インターネットで調べてみると色々出てきて、何を選べばいいかもはや分からなくなってしまいます…

なんとなく良い感じがするから使うという選び方しかできないのが実際のところだと思います。

今回はインソールを作る研修に参加してきて感じたことをお伝えしていきます。

中敷き選びのポイントの一つになればと思います。

入谷式の足底板と足の知識

なお、私が今回参加してきたのは入谷式足底板の研修会です。

医療従事者だけが参加できる研修で各地で行っています。

去年から申し込んでいましたが、落選し続けました。

仙台で珍しく開催されるということで申し込んだら受けられるということでようやく参加してきました!

入谷式足底板では単に足を採型したり,既製のパッドを貼付したりするものではない。以下がその特徴である。
1)テーピングやパッドを用いた評価(足底板作製のための直接的評価)により,足部関節肢位および高さを決定してから作製する。
足には多くの関節があるために,入谷式足底板では足部の各々の関節をどの方向に,どの程度の量を誘導すれば,目的とする身体の動きの誘導ができるのかを必ず確認してから作製する。
2)足底板作製や作製後の微調整は歩行動作を中心とした様々な動作を確認しながら行う。
歩行などの動作を実際に確認して作製や微調整を行うことで,目的とする姿勢や動作に誘導できたことを確認できる。
3)身体全体の動きを制御することを目的としているために,両側に作製することを基本とする。
人間は骨盤から上にある体幹を左右両側の下肢で支えている。片側の下肢の状態が変化すれば,身体のバランスも変化し,姿勢や動作に影響を及ぼす。
4)個人個人の効率的な荷重方向を探り,その荷重方向に応じた足部誘導をすることを基本とする。

単に足を採型して作成するものではなく、調整が必要な場所がどこか検査をしながら作製するというタイプです。

歩き方を確認しながら調整を行っていきます。

動作が良い方向に変わるかどうか検査しながら作るインソールになります。

身体の機能を発揮するために必要な足のこと

足の骨とインソール
足には小さな骨が多く、片足で28個(種子骨含む)あります。

全身で約200個なので、両足で全身の約1/4の骨が足にあることになります。

骨が多いということは構造として、関節が多いということになります。

足の関節は体重がかかることで、たわんだり、関節同士の位置関係で硬くなったりします。

それぞれの関節で、たわむことで衝撃を吸収し、

硬くなることで力を伝えて運動しやすくします。

本来備わっている足の機能を引き出すには『たわむ、硬くなる』の両方が上手く発揮できることが大切になります。

さらに、上半身や骨盤、股関節、膝関節の運動からも足は影響を受けて動きます。

腕振り、上半身や骨盤がひねられ、股関節もひねられ、脚もひねられていきます。

そのひねりの動きで足に体重がかかる場所や関節の動きも変わっていきます。

歩いたり、動作することは足だけではできませんし、足より上からの影響を受けます。

上半身や腰、股関節、膝など足よりも上からの影響も考慮することも大切になります。

インソールを選ぶ時に考慮することと感じたこと

インソール作りの基本
インソールでは➀~⑤のあたりを操作することが多いです。

私の場合、➀と➁だけ持ち上げれば十分でした。

これだけでも歩きやすいし前に勝手に進みやすくなるんですよ!

でも➂、➃、⑤を持ち上げると動きにくくなってしまいました。

1か所余計な部分をサポートされると、途端に歩きにくい!って感じるんですよね…

足がたわめなくなってしまうんですかね。

さらに持ち上げる高さを決めるのも大事な作業です。

つまり、立って足の形に合わせて足裏と地面の間を埋めるように持ち上げてしまうと、良い効果もあるけれども、足の機能をお邪魔してしまう部分も出てきてしまうということです。

なにも考えずとにかく足の形状に合わせて持ち上げていくと、効果のプラスマイナスが出てしまって、場合によってはマイナスが増えてしまうことがあります。

扁平足だからと言ってもアーチを持ち上げすぎてしまってはいけません。

持ち上げるにしてもどの程度持ち上げるべきなのかを考える必要があります。

『あなたは扁平足ですね、足の形に合わせてアーチ持ち上げましょう』ということではないのです。

もちろん後脛骨筋腱断裂などではアーチをガッチリと持ち上げてサポートする必要があります。そういった場合は病院で指示を受けて下さいね。

オーダーメイドならどんなタイプのインソールを選ぶといいのか

私のオススメは、歩いたり、動きを確認しながら作っていくインソールか、

体重をかけずに採型して、理想的な足の動きを引き出すようなタイプのインソールです!

採型の方法など聞いてみるといいでしょう。

良いインソールと出会うと歩きやすくなったり、疲れにくくなったり、痛みが取れたりと経験できるかもしれません!

立ち仕事や良く歩く方、アスリートはぜひ使ってみて欲しいと思います!

この記事が良いインソールを選べるきっかけになってもらえればと思います。